XBRL

(読み方 : エックスビーアールエル)

XBRLとは、財務・経営・投資などの各種事業報告用の情報を作成・流通・利用できるように、国際的に標準化されたXMLベースのコンピュータ言語のことをいう。「eXtensible Business Reporting Language」(拡張可能な事業報告言語)の略称である。

XBRLの特徴

XBRLは、タクソノミとインスタンスから構成される。以下、個別に説明していく。

タクソノミとは

タクソノミとは、英語で「Taxonomy」と書き、分類という意味を持つ。 情報・データなどを階層構造で整理したものを表す言葉である。 例えば、財務諸表の場合、その文書を貸借対照表・損益計算書の種類ごとに、また、売上高・売上原価・売上総利益・販売費の科目ごとに、財務諸表の構造が分類・整理される。 つまり、財務諸表におけるタクソノミとは、財務諸表の科目を定義するひな形のデータファイルのことをいう。

インスタンスとは

インスタンスとは、英語で「Instance」で、事実・実例という意味であり、「100」などのデータそのものを表す言葉である。 例えば、財務諸表の場合、タクソノミで財務諸表の科目を定義するひな形が構築され、このひな形に数値・期間・単位などを入れることで財務諸表を作成できる。 このひな形に入れる数値・期間・単位などのことをインスタンスという。

財務諸表のタクソノミ

財務諸表は、5つのリンクベースという方法でひな形が構築されている。 5つのリンクベースは、

  • ①定義リンクベース
  • ②表示リンクベース
  • ③計算リンクベース
  • ④名称リンクベース
  • ⑤参照リンクベース
である。

①定義リンクベース

定義リンクベースとは、財務諸表の科目の所属を定義付けることである。 例えば、貸借対照表の「現金及び預金」という科目は、「流動資産」であり、「資産」の部に含まれる科目であるというように、その科目の所属を定義付ける。

②表示リンクベース

s表示リンクベースは、財務諸表の科目の表示の仕方を定義付けることである。 例えば、貸借対照表の「資産」の部では、流動資産、固定資産、繰延資産の順に表示する、などの順番に関する表示の仕方を定義付ける。

③計算リンクベース

計算リンクベースは、財務諸表の計算構造を定義付けることである。 例えば、売上総利益=売上高–売上原価、という計算構造があり、売上高に売上総利益を超える数値が入力された場合、財務諸表の計算構造に合致しないため、アラートが発せられる仕組みがある。

④名称リンクベース

名称リンクベースは、財務諸表のモニターでの表示の仕方を定義付けることである。 例えば、「売上総利益」という言葉を、日本語、英語、中国語で表示するかを選択でき、一括して表示言語を変換することができる。

⑤参照リンクベース

参照リンクベースは、タグの出典情報を設定するファイルである。 例えば、財務諸表では会計基準や開示規則といった出典情報が設定されている。

XBRLの導入

株式会社では、法律で財務情報を公開することが義務付けられている。 その公開された財務情報を利用することで、企業の健康状態を知ることができる。 上場企業の決算書(有価証券報告書)は、金融庁が運営する電子情報開示システムの「EDINET」で誰でも閲覧することができるようになっている。 EDINETは、決算書等の開示書類を電子データ形式で提出することが可能である。 EDINETでは、財務情報の作成・ 公開処理等の効率化を図るために、XBRLが導入されている。

EDINETとは

EDINETとは、「金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム」のことをいう。 「Electronic Disclosure for Investors’ Network」の略称である。 有価証券報告書、有価証券届出書、大量保有報告書等の開示書類について、その提出から公衆縦覧等に至るまでの一連の手続きを電子化するために開発されたシステムである。 このEDINETに提出する書類の形式は、開示書類等提出者がXHTMLファイルにXBRLタグを埋め込み提出するインラインXBRL方式が採用されている。 EDINETは、財務情報等についての国際標準のコンピュータ言語であるXBRLが導入されることによって、従来のHTML形式での閲覧だけでなく、情報分析にも適した企業データが利用できるようになっている。

インラインXBRL方式とは

従来のEDINETでは、XBRLがコンピュータ言語で財務諸表などの形式にはなってはいないため、閲覧用にHTMLに変換して可視化していた。 そのため、パソコンで見えるのは、HTMLに変換されたものであり、XBRLのデータをそのまま利用することが出来なかった。 そのデータ利用を可能にしたのが、インラインXBRLという技術である。 インラインXBRLとは、XBRLをパソコンの画面で見えるようにした技術のことをいう。 EDINETは、2013年にこのインラインXBRLを導入している。

タクソノミの様式

タクソノミは、作成する団体によって様式が異なる。 例えば、金融庁ではEDINETタクソノミ、国際財務報告基準を作成しているIASBではIFRSタクソノミ、東京証券取引所では、決算短信のTDNETタクソノミ、といった様式がある。

タクソノミの拡張

タクソノミは、作成する団体によって様式が異なるため、企業でそれぞれのひな形に対応した文書を作成することが困難である。 そのため、XBRLは、企業がタクソノミを拡張できるようにしている。(拡張=eXtensible)。 例えば、企業がEDINETタクソノミを受け取った場合、EDINETタクソノミをベースとして、さらに企業独自の勘定科目を追加することができる。 科目を追加する場合、タクソノミ スキーマ(=データベースの構造)で科目を追加して、リンクベースで科目を定義づけることで可能である。

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