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持分法とは

持分法

(読み方 : モチブンポウ)

持分法とは、投資会社が被投資会社の純資産及び損益のうち投資会社に帰属する部分の変動に応じて、その投資の額を連結決算日ごとに修正する方法をいう。 非連結子会社及び関連会社に対する投資については、原則として持分法を適用する。(会計基準)



持分法を適用する理由

非連結子会社及び関連会社は連結の対象とならないため、何かしらの会計処理を行わなければ、当該会社の財政状態や経営成績を適切に財務諸表に反映することができない。 つまり、持分法を適用することで、当該会社の経済的実態を連結財務諸表に反映でき、その結果、連結財務諸表が企業集団全体の財政状態や経営成績を適切に表示できるため、持分法は必要なのである。



関連会社(持分法適用会社)となる条件

関連会社の範囲の判断基準は、従来と現行で考え方が異なっている。

現行:影響力基準

現行の制度では、関連会社の判定基準として「影響力基準」を採用している。 影響力基準とは、投資元会社が投資先会社の経営に重要な影響を与えることができる場合には関連会社とするという基準である。

従来:持株基準

連結会社が子会社以外の他の会社の議決権の20%以上を所有し、かつ、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて、財務及び営業の方針決定に対して重要な影響を与えることができる場合には、当該他の会社は関連会社に該当するとされていた。 従来は財務及び営業の方針決定に対して重要な影響を与えられる場合であっても、議決権の所有割合が20%未満である場合、関連会社に該当せず、持分法の適用はされなかった。その結果、情報の有用性を損なうおそれがあったため、現行の会計基準では影響力基準を採用している。 したがって、20%未満の所有でも関連会社に該当することがあり得るようになった。



持分法適用の範囲 (引用:会計基準)

関連会社及び非連結子会社のうち、以下に該当するものは持分法の適用対象とならない。 ①財務及び営業又は事業の方針の決定に対する影響が一時的であると認められる「関連会社」 ②持分法を適用することにより連結財務諸表提出会社の利害関係人の判断を著しく誤らせるおそれがあると認められる「非連結子会社」及び「関連会社」 持分法の適用により、連結財務諸表に重要な影響を与えない場合には、持分法の適用会社としないことができる。



連結会計と持分法会計の特徴

持分法とよく比較される会計のルールとして連結会計がある。連結会計と持分法会計の違いは以下の通りである。

連結会計

連結会社の財務諸表を勘定科目ごとに合算するため、完全連結といわれる。

持分法会計

被投資会社の資本及び損益に対する投資会社の持分相当額を原則として貸借対照表上は「投資有価証券」の修正、損益計算書上は「持分法による投資損益」によって連結財務諸表に反映することから、「一行連結」といわれる。 上記のように連結会計と持分法による処理との間には、連結財務諸表における連結対象科目が全科目か一科目かという違いはあるが、その親会社株主に帰属する当期純損益および純資産に与える影響は、後述の点を除き同一である。



連結会計と持分法会計の具体的な相違点 (引用:会計実務指針)

持分法による会計処理と連結による会計処理は、主に以下に記載する点において、その影響が異なる。

資産負債の評価

連結会計において、子会社の資産及び負債は、非支配株主持分 に相当する部分を含めて全てを時価評価する(全面時価評価法) 一方、持分法会計においては、非投資会社の資産及び負債は、投資会社の持分に相当する部分に限定する方法により、原則として、投資日ごとに当該日における時価によって評価する(部分時価評価法)

段階取得

連結会計において、支配獲得日における時価と支配を獲得するに至った個々の取引ごとの原価の合計額との差額は、当期の段階取得に係る損益として処理する。 一方、持分法会計においては、原則として、投資日ごとの原価とこれに対応する被投資会社の資本との差額をのれん又は負ののれんとして処理する。

取得関連費用

連結会計において、取得関連費用は発生した連結会計年度の費用として処理する。 一方、持分法会計においては、個別財務諸表上で(関連会社)株式の取得原価に含まれた付随費用は投資原価に含まれる。

追加取得・一部売却等

追加取得持分と追加取得額(追加投資額)との差額又は売却持分と売却価額との差額は、資本剰余金とされる(資本取引)。 一方、持分法会計においては、追加取得持分と追加取得額との差額又は売却持分と売却科学との差額は、のれんもしくは負ののれんまたは売却損益の調整とされる。

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