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IN&OUT

(読み方 : インアウト)

In-outとは、日本国内の企業が海外企業を買収するM&Aのことをいう。 国境を越えて行うクロスボーダーM&Aの一類型である。 通常、海外企業を買収する際には、現地の法制度や税制等が日本とは大きく異なるため、事前に念入りな準備が必要である。

In-outとは

In-outとは、クロスボーダーM&Aの一類型である。 クロスボーダーM&Aとは、買い手企業もしくは売り手企業のどちらかが外国企業の場合に行うM&Aのことをいう。 クロスボーダーM&A は、In-out 型とOut-In型の2つに分類することができる。 In-out 型は、日本国内の企業が海外企業を買収するM&Aのことをいう。 Out-In型は、海外企業が日本国内の企業を買収するM&Aのことをいう。

In-outの傾向

件数

2021年の日本国内のM&A件数は、公表されているもので4,280件となっている。 その内訳は、In-out 型が625件(14.6%)、Out-In型が318件(7.4%)である。 また、日本国内の企業が日本国内の企業を買収するM&Aを指すIn-In型が3,337件(78.0%)となっている。

金額規模

2021年の日本国内のM&Aの金額規模は、公表されているもので16兆4844億円となっている。 その内訳は、In-out 型が7兆737億円(43.0%)、Out-In型が6兆3237億円(38.3%)、In-In型が3兆870億円(18.7%)となっている。 金額規模で見ると、In-out 型が全体の43.0%を占めており、In-In型と比べても大型の案件が多い傾向がある。

対象地域

2021年のIn-out 型のM&A件数が625件あり、買収先の地域は、北米が209件、欧州が135件、ASEANが105件、ASEAN以外のアジア諸国が97件、その他の地域が79件となっている。

In-outの主な目的

グローバル化

日本国内の市場は、少子高齢化に伴う人口減少傾向により、今後市場の縮小が予想されている。 売り上げや規模の拡大を目指す企業は、海外企業の買収することで、よりスピーディーに海外市場に進出し、グローバル化の足がかりを得ることが可能となる。

技術・商品・ノウハウの獲得

海外企業の技術やノウハウを積極的に取り込むことによって、日本企業だけでは作れない新製品やサービスを開発し、自社の競争力を高めることができる可能性がある。 また、海外市場にしか存在しないものを日本国内にいち早く持ち込むことで、他と競合する企業が存在しないことから、より多くの利益を得ることが予想される。

In-outの注意点

割高な買収プレミアム

新興国市場ではより成長性に対する期待値が高く、それに伴ってバリュエーションの相場も国内相場よりも割高になるケースがある。 一方で、成長しなかった場合には、割高な買収金額のリスクを負うことになる。 また、初めて買収対象となる国の市場に参入する場合、割高な買収プレミアムを支払うエントリー・プレミアムという慣習が存在する。 そのため、In-out 型のM&Aでは、このエントリー・プレミアムという慣習により、国内企業同士のM&Aよりも割高な買収プレミアムを支払う可能性があることに注意が必要である。

カントリーリスク

買収先企業の国によっては、政治情勢の影響で会社の財産、収益が突然没収されるリスクがある。 また、異常気象などの環境の変化によって、収益性の低下などのリスクが存在する。

訴訟リスク

日本と比較して、アメリカなどでは訴訟の発生リスクも高くなり、損害賠償金額も莫大な数字となる傾向がある。 クロスボーダーM&Aでは、M&Aの契約時に保険に加入するなどの事前対策が必要となる。

デューデリジェンスの難易度

M&Aの基本合意書に調印した後、様々な角度からデューデリジェンスを行い、会社の資産・債務・締結している契約・経営状態など、売り手企業の実態とリスクを正確に把握する必要がある。 しかし、デューデリジェンスの対象が海外企業の場合、基本的に売り手市場で、かつ複数の買い手で競い合うオークション形式のケースになると、デューデリジェンスの期間が短期間に制限されている場合がある。 その場合、会社の規模が大きくなればなるほど調査すべき事項は膨大になるにもかかわらず、十分な情報が出てこない中でデューデリジェンスを行わなければならない。 そうすると、リスクを見逃していたり、発見したリスクを買収前に是正できなかったりといったケースが発生し、買収後に大きな損失を被るリスクがある。

企業文化の融合

国内企業と異なり、海外企業は企業の文化が大きく異なるところもある。 また、海外企業であるため、日本語以外の言語でコミュニケーションをとることも求められる。 そのため、買収後に企業の文化を融合し、お互いの企業の価値や良いところを引き出すために、より多くの労力が必要となる。

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