従業員に会社を継がせる方法は3つある|従業員承継(EBO)のメリット・デメリットと覚書

帝国データバンクの全国「後継者不在率」動向調査(2025年)で、社長の就任経緯のうち役員や従業員が継いだ「内部昇格」が36.1%となり、同族承継の32.3%を上回りました。子どもが会社を継ぐより、番頭格の役員や古参の従業員が継ぐほうが多いのが、今の中小企業の承継の実態です。
後継者がいないから廃業しかない、と考える前に検討したいのが、この従業員承継(EBO)です。ただし、従業員承継には株式の買取資金と個人保証という2つの大きな壁があり、思い立ってすぐに実行できるものではありません。従業員承継の方法と進め方、壁の越え方、そして打診された従業員の側が何を考えるかまで、判断に必要な材料をこの記事にまとめました。
従業員承継(EBO)の基本:親族承継を上回る承継方法になった
従業員承継とは、親族ではなく自社の役員や従業員に会社を引き継ぐことです。株式を後継者となる従業員が買い取る形をEBO(Employee Buyout、従業員による買収)と呼びます。
MBO・EBO・MEBOの違い
似た言葉にMBO(Management Buyout)があります。違いは買い取る人の立場です。
| 用語 | 買い取る人 | 典型例 |
|---|---|---|
| MBO | 経営陣(役員) | 専務や常務が株式を買い取って社長に就く |
| EBO | 従業員 | 工場長や営業部長など、役員でない従業員が買い取る |
| MEBO | 経営陣と従業員の両方 | 役員と幹部従業員が共同で買い取る |
中小企業の実務では、後継者候補をまず役員に昇格させてから株式を移すことが多く、MBOとEBOの線引きは曖昧になりがちです。この記事では、親族以外の社内の人に引き継ぐことをまとめて従業員承継と呼びます(MEBOも同様です)。
データで見る現在地
同じ帝国データバンクの2025年調査では、全国の後継者不在率は50.1%でした。改善傾向が続いているとはいえ、なお半数の会社に後継者がいない一方で、社長の就任経緯を見ると内部昇格36.1%が同族承継32.3%を上回っています。後継者候補に占める非同族の割合も41.0%と初めて4割を超えました。
背景は単純で、経営者の子どもが会社を継がなくなったからです。継がない子どもの席を埋めているのが、事業の中身を知り、取引先や現場との関係をすでに持っている従業員です。後継者不在の状況とその選択肢の全体像は後継者がいない会社の選択肢でも整理しています。
従業員承継のメリット
従業員承継が選ばれるのには、それだけの理由があります。
まず、事業を知っている人に引き継げることです。仕事の進め方、技術、顧客との関係、社内の人間関係といった、外部から来た経営者が数年かけて学ぶことを、後継者はすでに持っています。経営理念や社風が変わりにくいのもこの延長です。
次に、周囲の納得を得やすいことです。長年働いてきた人が継ぐなら、他の従業員も取引先も受け入れやすいものです。金融機関にも「誰が継ぐのか」を具体的な人物と実績で説明できます。
後継者を選べる幅が広いことも利点です。親族承継は候補が数人に限られますが、従業員承継なら社内全体から適性で選べます。承継までの準備期間を計画的に設計しやすいのも、社内の人事だからこそです。
そして廃業と比べれば、従業員の雇用と取引先との関係がそのまま守られます。廃業は設備の処分損や原状回復費用がかかるうえ、取引先にも影響が及びます。事業が回っているなら、承継のほうが関係者全員にとって失うものが少ない選択です。
従業員承継のデメリット:最大の壁は買取資金と個人保証
一方で、従業員承継には構造的な壁があります。多くの会社でこの壁に阻まれて、話が途中で止まります。
壁1:株式の買取資金が足りない
利益を出し続けてきた会社の株式は、経営者本人が思っているより高く評価されることが珍しくありません。純資産が積み上がっているためで、数千万円から億単位になることもあります(株価の考え方は企業価値評価の3つの方法を参照してください)。
たとえば純資産5,000万円の会社なら、株価もおおむねその水準が出発点になります。役員退職金の支給などで評価を調整する余地はありますが、ゼロに近づくわけではありません。一従業員がこの金額を個人資産で用意するのは、現実的にほぼ無理です。そのため従業員承継では、後述する融資や持株会社などの資金手当てをセットで設計してください。資金の設計を後回しにして「まず本人に打診」から始めると、条件を詰める段階で止まります。
壁2:個人保証(経営者保証)の引き継ぎ
中小企業の借入には、経営者個人の連帯保証が付いていることが多くあります。会社を継ぐということは、この保証を引き受ける話とセットになりがちです。
従業員承継が破談になる典型が、この個人保証です。本人は継ぐ気でも、数千万円の連帯保証を背負うと知った配偶者や家族が反対するのです。無理もない話です。
風向きは変わりつつあります。2023年4月からは、金融機関が経営者保証を求める場合に、なぜ保証が必要なのかを個別に説明し記録することが監督指針で求められるようになりました。財務内容や体制次第で、保証なしの融資や保証の解除を交渉できる余地は以前より広がっています。ただし無条件に外れるわけではありません。詳しくは経営者保証はM&Aや承継でどうなるかにまとめています。
その他のデメリット
現場で優秀なことと、経営者として優秀なことは別の能力です。資金繰り、借入の判断、人の採用と処遇、値決めといった経営の実務を通じた育成期間を確保しないと、承継後に苦労するのは本人です。
同期や年上の従業員が後継者の下に付くことへの感情的な摩擦も起こりえます。また、贈与で引き継ぐ場合、オーナーには対価が入りません。株式の売却益を引退後の生活資金に充てるつもりだったなら、その前提から設計し直すことになります。
従業員承継の3つの方法
従業員に会社を引き継ぐ方法は、大きく3つに分かれます。
方法1:株式を買い取ってもらう(有償譲渡)
後継者が株式を買い取る、EBOの本来の形です。オーナーには対価が入り、引退後の資金になります。経営権の所在も明確です。
課題は前述の資金です。実務では次のような手当てを組み合わせます。
- 日本政策金融公庫の事業承継向け融資(事業承継・集約・活性化支援資金など)
- 後継者が持株会社(ホールディングス)を設立し、その会社が融資を受けて株式を買い取るスキーム
- 一括ではなく数年かけた段階的な譲渡
株式譲渡と事業譲渡のどちらで引き継ぐかによっても、契約や税金の扱いは変わります。違いは株式譲渡と事業譲渡の違いを参照してください。
方法2:贈与・遺贈で引き継ぐ
株式を無償で贈与する、あるいは遺言で遺贈する方法です。後継者に買取資金がいらない一方、贈与税や相続税の負担が後継者側に発生します。
税負担については、一定の要件を満たすと納税が猶予される事業承継税制があり、親族でない後継者も対象になりえます。ただし適用要件と手続きは複雑で、期限の定めもあるため、検討する場合は必ず税理士に確認してください。
オーナー側の注意点もあります。相続人が他にいる場合、株式の贈与や遺贈は遺留分の問題を生みます。また遺贈は遺言でいつでも書き換えられるため、後継者から見ると「本当に自分に来るのか」が最後まで確定しません。承継の約束として使うなら、生前贈与や覚書と組み合わせて確実性を持たせる設計を専門家と検討してください。
方法3:経営権のみ移譲する(所有と経営の分離)
株式はオーナー(またはその親族)が持ち続け、代表の座と経営の実権だけを従業員に引き継ぐ方法です。資金も税金も動かないため、すぐに始められます。
ただしこれは承継の完成形ではありません。株式がオーナー側に残っている限り、オーナーの相続が発生したときに経営権の問題が再燃します。「まず経営を任せ、数年かけて株式を移す」という移行期の形として使うのが現実的です。
従業員承継の進め方7ステップ:打診から覚書、株式移転まで
実際に進めるときの流れです。中小企業庁の事業承継ガイドラインでも、後継者の育成期間を含めると事業承継には5年から10年程度かかるとされています。時間の全体像は事業承継にかかる期間も参考にしてください。
ステップ1:会社の現状を整理する
株式が誰に何%あるか、借入と個人保証の状況、そして株価の概算。この3つを先に把握します。打診より先にここを固めるのは、条件を示せない打診は相手を不安にさせるだけだからです。
ステップ2:候補者を選び、本人に打診する
打診は「継いでくれ」と迫る場ではなく、選択肢を提示する場です。回答期限を切らず、家族と相談する時間を渡してください。この段階で会社の数字をある程度開示する誠実さが、その後の信頼関係を決めます。
候補者を1人に絞り込む前に、複数の候補を並べて考えておくことも大切です。最有力の1人に断られた場合に打つ手がなくなり、そこから慌てて外部の選択肢を探す例は少なくありません。
ステップ3:条件の大枠を合意し、覚書を交わす
口頭の合意だけで数年の準備期間に入るのは危険です。途中でどちらかの気が変わったとき、また条件の記憶が食い違ったとき、口約束では何も残りません。大枠が固まったら覚書(基本合意書)として書面にします。記載する主な項目は次のとおりです。
- 承継の予定時期
- 株式の移転方法(譲渡か贈与か)と、価格の算定の考え方
- 承継までの役職と権限移譲の計画
- 借入の個人保証の取り扱い方針
- 途中で承継を取りやめる場合の扱い
覚書のどの条項に法的拘束力を持たせるかは設計次第です。弁護士に相談して作成することをおすすめします。
ステップ4:育成と権限移譲を進める
役員への登用、決裁権限の段階的な移譲、金融機関や主要取引先への同席。経営者の仕事を実地で渡していく期間です。ここに一番時間がかかります。
金融機関への同席には、育成以上の意味があります。後継者の顔と実力を貸し手に早くから見せておくことが、ステップ6の保証交渉の土台になるからです。承継を決めたら、融資の面談には後継者を連れて行ってください。それだけで数年後の交渉が変わります。
ステップ5:資金調達とスキームを確定する
株価を正式に算定し、譲渡・贈与・併用のいずれで移すかを確定します。融資を使うなら金融機関との協議、税制を使うなら税理士との検討をこの段階で終わらせます。国の事業承継・引継ぎ補助金など、承継時に使える支援策も確認しておきます。
ステップ6:株式を移転し、保証の切り替えを交渉する
多くの中小企業の株式には譲渡制限が付いており、譲渡には定款の定めに応じて取締役会または株主総会の承認決議が必要です。承認決議と議事録の作成を経て、株式譲渡契約の締結と代金決済、代表者の変更登記に進みます。並行して、金融機関と個人保証の扱い(先代の保証解除、後継者への保証徴求の有無)を交渉します。保証の話を移転の後に回すと交渉力を失うので、必ず移転とセットで詰めます。
ステップ7:先代の関与を区切る
会長などで残る場合は、期間と役割を決めておきます。実権を持ったままの「院政」は、後継者が育たない原因の筆頭です。
打診された従業員側の視点:引き受ける前に確認すべきこと
ここからは視点を変えて、社長から「会社を継がないか」と言われた従業員の側の話です。経営者の方も、打診の前にこの節を読んでおくと、相手が何に悩むかが分かります。
即答しない。まず確認する
打診はキャリアの大きな分岐です。その場で答える必要はありません。引き受けるかどうかの前に、確認すべきことがあります。
- 会社の実際の数字。売上や利益だけでなく、借入の総額、個人保証の有無と金額、退職給付など将来の支払い義務
- 株式をどういう条件で引き継ぐのか。買い取りなら価格と資金手当ての想定、贈与なら税負担
- 個人保証を自分が引き受ける前提なのか、外す交渉をする前提なのか
- 先代はいつまで、どういう立場で関与するのか
数字を見せてもらえないまま「頼む」とだけ言われているなら、まだ判断できる段階ではありません。開示を求めることは失礼ではなく、経営を引き受ける者として当然の確認です。
家族と、自分の覚悟の話
個人保証を引き受ける可能性があるなら、配偶者や家族との相談は避けて通れません。ここを曖昧にしたまま進めると、最終盤で家族の反対により破談になり、会社との関係まで気まずくなります。
もう1つは、社長業と現場仕事の違いです。給料を受け取る側から、払う側になります。資金繰りを考え、値決めをし、人の処遇を決めることになります。現場で優秀だったことは経営の素質の証明にはなりますが、保証にはなりません。不安があるなら、承継前に権限移譲の期間をしっかり取る形を会社側に求めてください。
引き受けると決めたら、交渉してよいこと
引き受ける方向で考えるなら、条件は遠慮せずに交渉してください。承継後にその条件を背負うのは自分です。
- 個人保証について、保証なしでの承継を金融機関に打診してもらうこと
- 株式を一括でなく段階的に引き継ぐこと。買取資金の負担が平準化されます
- 権限移譲の期間中の役職と報酬
- 合意した条件を覚書として書面に残すこと
これらは要求ではなく、承継を成立させるための設計の話です。経営者の側も、条件を詰めようとする姿勢はむしろ評価するはずです。
断ってもいい
条件と覚悟が釣り合わないなら、断るのは正当な判断です。経営者の側は、断られても本人が働き続けられるように、打診の場を密室にしすぎない、返答を急かさない、断った事実を社内で共有しないといった配慮をしてください。打診の仕方を誤ると、承継に失敗するだけでなく、頼りにしていた人材まで失いかねません。
親族承継・M&Aとの比較:どの承継が自社に合うか
事業承継の相手は、大きく親族、従業員、社外の第三者(M&A)の3つです。従業員承継だけを唯一の選択肢にせず、3つを並べて考えたほうが判断を誤りません。
| 比較軸 | 親族内承継 | 従業員承継(EBO) | 第三者へのM&A |
|---|---|---|---|
| 後継者の探しやすさ | 候補が限られる | 社内から適性で選べる | 買い手を広く探せる |
| オーナーに入る対価 | 少ない(贈与・相続が中心) | 資金力次第で限定的 | 譲渡対価が入る |
| 後継者側の資金負担 | 税負担が中心 | 買取資金の壁が大きい | 買い手企業が負担 |
| 個人保証 | 後継者が引き継ぎがち | 家族の反対要因になりやすい | 解除を交渉しやすい |
| 準備期間 | 長い(育成前提) | 長い(育成前提で5〜10年) | 相手が見つかれば1年前後も |
| 事業の連続性 | 高い | 高い | 買い手との交渉次第 |
従業員承継の壁だった買取資金と個人保証は、資金力のある第三者に譲渡する場合には構図が変わります。対価は買い手企業が支払い、借入は買い手側の信用で整理されるため、個人保証も解除の方向で交渉しやすくなります。従業員の雇用維持も、譲渡契約の条件として交渉するのが一般的です。
とはいえ、M&Aが常に優れているという話ではありません。社内に「この人なら」という候補がいて、時間をかけられるなら、従業員承継は事業の連続性がもっとも高い選択です。候補がいない、いても資金と保証の壁が越えられない、あるいは経営者の年齢的に5年の育成期間が取れない。そうした場合に、第三者への譲渡が現実的な受け皿になります(第三者への譲渡の全体像は事業売却の進め方を参照してください)。
よくある質問(FAQ)
Q. 従業員に株式の買取資金がない場合はどうすればよいですか?
日本政策金融公庫の事業承継向け融資、後継者が設立する持株会社での借入、数年かけた段階的な譲渡、贈与との併用が主な手当てです。それでも金額が届かない場合は、従業員承継に固執せず、資金力のある第三者への譲渡を含めて選択肢を並べ直すことをおすすめします。
Q. 贈与や遺贈で従業員に引き継ぐ場合、税金はどうなりますか?
贈与なら後継者に贈与税、遺贈なら相続税が課されます。一定の要件を満たせば納税が猶予される事業承継税制があり、親族でない後継者も対象になりえますが、要件と手続きが複雑で期限の定めもあるため、具体的な適用可否は必ず税理士に確認してください。
Q. 会社の借入の個人保証は、後継者の従業員に自動的に引き継がれますか?
自動的には引き継がれません。保証を誰がどう負うかは金融機関との契約と交渉で決まります。2023年4月以降、金融機関は保証を求める理由の個別説明と記録を監督指針で求められており、財務内容によっては保証なしへの切り替えを交渉できる余地があります。株式移転の前に、必ず金融機関と協議してください。
Q. 従業員承継にはどれくらいの期間がかかりますか?
中小企業庁の事業承継ガイドラインでは、後継者の育成を含めると5年から10年程度とされています。株式の移転手続きだけなら1年程度でも可能ですが、育成と権限移譲を省くと承継後に行き詰まりやすくなります。経営者が60代なら、もう準備を始める時期です。
Q. 従業員承継の覚書には法的拘束力がありますか?
書き方によります。覚書という表題でも、当事者が合意した内容は原則として契約としての効力を持ちえます。実務では、承継時期や価格の考え方は「誠実に協議する」といった努力義務にとどめ、秘密保持など一部の条項にだけ拘束力を持たせる設計が一般的です。どの条項を拘束的にするかで双方のリスクが変わるため、作成は弁護士に相談してください。
Q. 親族承継やM&Aと、どれを選ぶのがよいですか?
一律の正解はありません。判断軸は3つで、社内外に後継者候補がいるか、オーナーが対価をどれだけ必要とするか、準備にかけられる時間がどれだけあるかです。本文の比較表を参考に、1つに絞る前に複数の選択肢を並行して検討してください。
まとめ:従業員承継は時間とお金の設計が先
従業員承継は、内部昇格が同族承継を上回った今、中小企業の承継のもっとも太い選択肢です。事業を知る人に引き継げる強みがある一方、株式の買取資金と個人保証という2つの壁があり、打診の前に資金と保証の設計を固めておくことが成否を分けます。準備には育成を含めて5年から10年。覚書で合意を書面にしながら、段階的に進めてください。
社内に候補がいない場合や、資金の壁で従業員承継が進まない場合は、第三者への譲渡(M&A)を並行して検討する価値があります。M&Aナビは、譲渡を検討する経営者と買い手企業をつなぐM&Aマッチングプラットフォームです。M&Aナビは、売り手・買い手とも登録・利用料が無料です。売り手は成約時も費用がかからず、買い手は当サービスをきっかけに成約した場合のみ成約手数料が発生します。承継の選択肢を並べる段階からの相談もお受けしています。
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株式会社M&Aナビ 代表取締役社長。
大手ソフトウェアベンダー、M&Aナビの前身となるM&A仲介会社を経て2021年2月より現職。後継者不在による黒字廃業ゼロを目指し、全国の金融機関 を中心にM&A支援機関と提携しながら後継者不在問題の解決に取り組む。著書に『中小企業向け 会社を守る事業承継(アルク)』
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