会社合併について解説!手続きや従業員への影響、メリット・デメリットまで丸わかり!

2026年06月29日

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会社合併を検討しているが、手続きや従業員への影響が気になる…。そんな悩みを抱えている方は多いでしょう。合併は複雑なプロセスであり、成功させるためには事前の知識が不可欠です。

ひとことでM&Aと言っても、いくつかの種類があります。
M&Aと合併は何が違うのか?合併とはそもそも何なのか?

この記事では、その一つである合併について解説いたします。

この記事を読むことで、会社合併の全体像を把握し、具体的な準備を進める手助けとなる情報が得られます。将来に向けて安心して合併を進めるための第一歩を踏み出しましょう。

会社合併はM&Aの一つ

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M&AとはMergers (合併) and Acquisitions(買収)の略で、企業による合併や買収の総称を指しています。
M&Aの手法には、さまざまなものがあり、法人格や規模、目的などによっても変わってきます。

その中でも、以下の手法が一般的です。

事業承継や企業再編などM&Aをおこなうには目的があります。

今回ご紹介する合併は、主に大企業における組織再編やベンチャー企業の買収などでよく使われる手法です。

なお、M&Aの手法においては、こちらの記事も参考にしてください。

M&Aスキームを徹底解説:各種手法をわかりや...

M&Aの手法や方法のことを業界では「スキーム」とあらわすことがあります。 具体的には、どのような方式や手法で会社や事業の売買を行うかを指しています。 日頃からM&Aになじみがある方でなければ、ぱっと聞…

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M&Aにおける会社合併とはなにか

合併とは、イメージのとおり2つ以上の会社が一つの会社になることです。

なお、中小企業同士のM&Aは、ほとんどが株式譲渡です。子会社としてグループ化しておけば、企業間取引や資金の融通、従業員の出向なども十分できるため、わざわざ会社を一つにする必要がありません。

それでは、どういったときに合併をするのでしょうか?

組織再編行為の一つである合併

本来であれば、子会社同士や親子関係にある会社間であろうとも、価値がある会社の株式や資産を移転する場合は、その行為に対して税金を課したり、正当な手続きを行う必要があります。

みなさんが、たまたま友人が勤めている会社の株式を持っていたとして、売却した際に「友達の会社だから売却益に税金はかけないでください」なんて話は通用しないでしょう。

しかしながら、大企業は事業戦略や社会情勢などによって最適な組織を作りたいわけで、それにはできる限り柔軟に組織形態を変更できた方が都合が良いはずです。

国にとっても、大企業の組織再編のたびに税金をとったり手続きに時間をかけたりすると、ひいては日本経済が停滞してしまうことになりかねません。

そこで、ある一定の条件を満たした場合には、通常のM&Aと違って、税制を優遇したり権利義務関係のルールを簡略化したりできるようにしました。

それが組織再編行為として会社法に定められており、以下のパターンがあります。

  • 組織変更
  • 合併
  • 会社分割
  • 株式交換
  • 株式移転
  • 事業譲渡

つまり合併は組織再編行為と呼ばれており、主な手法として吸収合併と新設合併の2種類があります。

吸収合併について

吸収合併とは、ある会社(存続会社と呼ばれる)が別の会社(消滅会社と呼ばれる)を吸収する方法のことです。

吸収合併の特徴として、消滅会社がもつ資産や権利、従業員などを包括的に存続会社が承継します。

大企業が子会社を吸収して一つの会社に統合する際などに用いられることが多く、実際に行われる合併のほとんどはこの吸収合併となります。

新設合併について

新設合併とは、2社以上の会社が消滅し、新しい1社が出来上がる形で合併する方法です。

例えばA社とB社が新設合併することで、新たにC社が設立されるというイメージです。
新設合併は、新しい会社を1社作ることになるため、吸収合併よりも手続が増えてしまいます。そのため、実務上はほとんど使われることがありません。

会社合併時の対価について

A社株主はA会社の株式を100%保有、B社株主はB会社の株式を100%保有している状態で、A社がB社を吸収合併するとしましょう。この時、B社は消滅するので、B社株主は何も持っていない状況になってしまいます。それではB社株主は損をしてしまうだけなので、B株主に何らかの対価が必要です。

現金合併

現金合併とは、A社からB社株主に合併の対価として現金を支払うことで完結する合併のことをいいます。

現金合併の結果、A社株主は引き続きA会社の株式を保有しますが、B社株主は現金を受け取っただけでA会社の株主ではありません。

結果的にA社がB社株式をすべて買い取った後、吸収合併する形と最終的には同じになります。

新株の発行による合併

一般的な形は新株の発行による合併です。存続会社が新株を発行し消滅会社の株主に割り当てる手法です。

具体的には、A社はA社の新株を発行してB社株主に渡します。

その結果、A社株主とB社株主は両者ともA社の株式を保有し、引き続き株主としてとどまることになります。

合併と買収の違い

「M&A」と聞いてイメージされる「買収」と「合併」は、似ているようで法的な効果が大きく異なります。

  • 買収(株式譲渡など):買われた会社の法人格はそのまま残り、株主が変わるだけです。子会社として存続します。
  • 合併:消滅会社の法人格そのものがなくなり、資産・負債・契約・従業員のすべてが存続会社に包括的に承継されます。

「グループに迎え入れて並走するのが買収、完全に一つの会社に溶け込ませるのが合併」と整理するとわかりやすいでしょう。実務では、まず株式譲渡で子会社化し、統合の準備が整った段階で吸収合併する、という二段階もよく使われます。

会社合併の手続きの流れ

吸収合併の一般的な手続きは以下のとおりです。

  1. 合併契約の締結:存続会社と消滅会社の間で合併契約を結びます。
  2. 事前開示書類の備置:合併契約の内容等を記載した書類を本店に備え置き、株主・債権者が閲覧できるようにします。
  3. 株主総会の特別決議:原則として両社で株主総会の特別決議による承認が必要です(簡易合併・略式合併に該当する場合は省略可)。
  4. 債権者保護手続:官報公告と知れている債権者への個別催告をおこない、1ヶ月以上の異議申述期間を設けます。
  5. 反対株主の株式買取請求への対応:合併に反対する株主には株式買取請求権が認められています。
  6. 効力発生・登記:効力発生日に合併の効力が生じ、変更登記・解散登記をおこないます。
  7. 事後開示書類の備置:合併後も一定期間、関連書類を備え置きます。

債権者保護手続だけで最低1ヶ月かかるため、合併契約から効力発生までは2〜3ヶ月以上を見込むのが一般的です。

会社合併のメリット

それでは、どういったことが合併のメリットなのでしょうか。

合併によるスケールメリット

合併をすることにより、1+1=2以上になり今までよりも規模が大きくなります。

規模が拡大すればより多くの仕入が可能になり、仕入先や取引先に対して交渉力がつきます。

また、規模の拡大は一般的に会社としての信頼度を向上させるため、銀行借入や人材採用などの面においてメリットが出やすいといえます。

スケールメリットについて詳しく知りたい方は、「規模の経済 とは – 事業承継・M&A用語集」をご確認ください。

税務メリットが出る場合もある

消滅会社に繰越欠損金がある場合、合併によって存続会社がその繰越欠損金を利用できる場合があります。

その合併があくまでも純粋な組織再編目的である場合、一定の要件を満たすことで適格合併と呼ばれる制度を適用させることができます。

適格合併の場合、繰越欠損金を一定の条件をもとに利用できることになっており、存続会社に税務メリットが生じます。消滅会社の繰越欠損金のうち一定額を将来、存続会社が稼ぎ出す利益と相殺することができ、存続会社の将来の税金負担が少なくなるのです。

一方で、事業シナジーを狙ったり合併による規模確定を目指したりする買収の場合は、適格合併とは見なされないため繰越欠損金を使うことができず、税務メリットはありません。

なお、繰越欠損金について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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会社運営コストの削減

合併して会社が一つになることでコスト削減メリットを出すことができます。

特に、経理、人事、総務などの管理部門はまとめやすく、複数の会社を別々に経営するよりも効率化を図ることが可能です。

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会社合併のデメリット

合併することのメリットは大きい一方で、デメリットもみてみましょう。

社名が消滅してしまう

吸収合併の場合、消滅する側の会社名は消えてしまいます。

仮に、その社名がブランド価値を持っていたとすると、ネガティブな影響を及ぼす可能性も否定できません。

このような事態を避けるために、合併する場合には両社の名前をともに使って新社名に変更することもあります。

従業員に対する影響

消滅会社に勤めている従業員にとっては、長年勤めていた会社が合併によってなくなることを意味します。

買収と違い、合併は物理的に会社の存在がなくなるため、もともとの会社に愛着がある人にとっては影響があるでしょう。

なお、法的には、消滅会社の従業員の雇用契約は合併によって存続会社に包括的に承継されるため、個別の同意や再契約は不要で、雇用や労働条件はそのまま引き継がれます。
ただし、その後の人事制度の統一や配置転換の過程で待遇が変わっていくことはあり、存続会社の企業カルチャーに馴染めずに辞めてしまう恐れもあります。

合併にしろ買収にしろ、従業員に対するインパクトは少なからず発生するため、慎重にケアしながら進める必要があります。

法的な手続が煩雑

合併は、株式譲渡と違って、法的な手続きが煩雑です。

債権者保護手続や官報への公告など重要手続が多く、合併完了までに時間も手間もかかります。

合併の手続は専門家とも相談をし、スケジュールを立てながら進めて行く必要があります。

事業承継の手段としての会社合併

会社合併は、後継者不在の解決や中小企業の事業承継でも活用される手法です。とくに次のような場面で選ばれます。

  • グループ内・親族企業の再編 ── 同じオーナーや親族が経営する複数社を1社に統合し、経営と資産を集約して次世代に引き継ぐ
  • 後継者不在企業の吸収 ── 同業の存続会社が吸収合併し、従業員の雇用と取引先を残したまま事業を承継する
  • シナジーを狙った経営統合 ── 経営基盤を一体化し、規模拡大と承継を同時に実現する

株式譲渡による第三者承継との大きな違いは、対価を現金でなく存続会社の株式で交付できる点です。買収資金を用意しにくい相手でも、株式の交付によって承継を成立させられます。一方で、合併は株主総会の特別決議・債権者保護手続・登記といった手続きが重く、両社の権利義務や簿外債務を包括的に承継するため、事前のデューデリジェンスが欠かせません。

実務では、後継者不在の解決はまず株式譲渡(第三者承継)が検討され、グループ内再編や親族間の統合の局面で合併が選ばれるケースが多くなっています。自社の事業承継にどの手法が向くかは、専門家に相談しながら判断することをおすすめします。

M&Aにおける会社合併のまとめ

ここまで、会社合併に関する解説をしてきました。

ここまで述べたとおり、合併は主に大企業が中小企業や子会社を組織再編するときに活用することが多く、中小企業同士のM&Aにおいてはあまり登場することはありません。

ただし、自分の会社を売却する際には、できるだけ多くの選択肢の中から最適なものに決めていくことが重要です。

M&Aナビでは、M&Aのことが全然わからないという方のご相談もイチから承っていますので、少しでも気になることがある方はお気軽にお問い合わせください。

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