飲食店の店舗売却をするには?手法や高く売る方法を徹底解説!

2024年05月08日

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この不況の中でも飲食業界の売却はとても多いです。新しく飲食店を立ち上げるよりも少ないコストですむといったメリットが、今だからこそ逆に注目されています。
また、今後を見据え、小規模での運営を続けるべきではないと判断し、ビジネスの引退や売却した資金で新たなチャレンジをする経営者も増えてきています。

今日は、そんな昨今の大きなトレンドとなっている飲食店の売却について詳しく見ていきましょう。

飲食店売却成立までの流れ

飲食店売却成立の流れは基本的には、一般的なM&Aの流れと変わりありません。M&Aの手順については以下の記事に詳しく書かれているので、是非参考にしてみてください。

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飲食店の店舗売却2つのパターン

飲食店の店舗売却の方法としては以下の2つが挙げられます。

  • 引継ぎ売却
  • 居抜き売却

それぞれ詳しく見ていきましょう。

引継ぎ売却

引継ぎ売却とは店舗の引き継ぎに加え、その店舗がそれまでに培ってきた営業のノウハウや、口コミ、ブランド力などの実際に目には見えない無形の資産も売却する方法です。

飲食店でかなり多く見られる売却方法で、店舗の営業を続けたまま引き継ぐことができるのが最大のメリットです。
より専門的な言葉を使うと、営業権の譲渡といい、店舗を次のオーナーに閉店することなく引き継ぐことができます。

デメリットとしては、旧オーナーと新オーナーの間の交渉が難航する場合は、通常の売却よりも多くの調整時間がかかってしまう可能性がある点です。
新しいオーナーの意向によっては、これまでの店舗とは形態が大きく変わることも考えられます。

居抜き売却

居抜き売却とは、店舗の内装や設備などをそのままの状態で売却する方法です。

  • 厨房機器や調理器具なども一緒に売却されるため、空室を売り渡すよりも多くの売却益が得られる
  • 移設や搬出などの手間が省けるため、売却ギリギリまで営業を続けられる
  • 「原状回復工事費用」「解約予告期間賃料」「償却費用」などの諸経費のコストを大幅に抑えられるため、より高い売却益が期待できる

先述した引継ぎ売却と違いは、閉店後の物件を売却する必要があるということです。そのため、買い手が見つからない場合は営業を引き延ばさなくてはならない可能性があります。これは特に赤字経営の店舗などでは大きなリスクとなりかねません。

また、居抜き物件の情報を集約しているサイトに登録を行った場合、自身で告知する前に周囲の人に閉店を悟られてしまう可能性がある点もデメリットと言えるでしょう。こういった業者は依頼主のプライバシーに配慮はしてくれていますが、それでも閉店の事実が知れ渡る可能性は少なくありません。

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結局どちらがおすすめなのか

迷ったら居抜き売却をおすすめします。

  • 設備の処分費を節約し、撤退コストを減らすことができる
  • 造作譲渡料によって利益がアップが見込める
  • 原状回復をする必要がないので、コストを抑えて楽に行うことができる

※造作譲渡料とは、居抜き物件に残る内装や設備のために買い手が支払う費用のこと。例えばインテリアにお金をかけていれば、造作譲渡料はその分高額になります。インテリアに要した出費が無駄にならないことに加え、撤去費の節約にもつながるので、売り手にとっては一石二鳥といえるでしょう。

※原状回復時に行う必要があることの代表例
(内装解体工事/スケルトン仕上げ/看板・設備などの撤去/店舗内の修繕/廃棄物処理…)

買い手の探し方

大きく分けて方法は2つです。

方法1.自分の知り合いや紹介

こちらは貸主の許可を受けていれば、直接、個人対個人で売買することができます。

方法2.専門業者に仲介してもらう

売却先のあてがない場合、個人で速やかに売却先を探したり、売却交渉をしたりすることは難しいです。
そのため専門業者に仲介してもらい、そこから売買を行うのがベターです。ただし、仲介手数料を取られてしまう可能性があるため、その点は注意しましょう。

仲介会社についてもっと知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。

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飲食店の売却金額の相場

店舗の居抜き売却の相場は、現在数百万円ほどとなっています。しかし相場はあるものの、実際に取引される金額は案件によって様々です。
居抜き物件に残されている設備や物件の立地等によって価格が変動します。

例えば設備で言うと、中華料理店や焼き肉店など、大きな設備を用いる飲食店の場合は金額が大きくなりがちです。逆に、小さい厨房設備で運営できるような業態では金額が小さくなりがちです。

また、立地はかなり重要な価格決定要素です。同じ事業を行うにしても、立地によって利益が何十倍にもなるということはよく聞く話です。こういった影響はもちろん売却金額にも影響してくるのです。

他には、面積も大切な要素と言えるでしょう。こちらは広ければ広いほど良いというわけではありません。最も人気があるタイプは、カウンタータイプの10~15坪の店舗だそうです。

飲食店を高く売却する方法

方法1.強みを強調する

自社の強みを強調することは売却価格を上げる基本のキです。
M&Aは買い手と売り手の利益が合致して初めて成立します。そのため、買い手のメリットとなるポイントをアピールする必要があります。

方法2.リスクを軽減しておく

M&Aにおいて、売却額を下げる要因のひとつに「リスク」があります。
買い手は負債や訴訟など経営全体に影響を与えるものを避けたがる傾向があります。そのため、事業のリスクを減らすことも、売却額を上げるうえで非常に重要なポイントです。負債や訴訟はなるべく整理しておくことが理想です。

また、日々の業務にもリスクは潜んでいます。サービス内容、設備などにネガティブな要素があれば、売却額が引き下がり兼ねません。日々の業務に問題があるのならば、早急に対処することをおすすめします。

なお、経営者だけでリスクを減らすことは難しいと判断した場合は、経営コンサルティング会社やM&A仲介会社等をはじめとした専門家のアドバイスを仰ぐのも1つの手です。多くの会社を見てきた専門家だからこそわかることがあることが多いです。

方法3.資料やデータを用意しておく

実際に事業売却をするとなると、非常に多くの資料が必要になります。しかし、どのような資料が必要なのかを買い手に尋ねる行為は、信頼をなくしかねません。そのため、必要となる資料やデータは事前に把握し、漏れなく提示することが大切です。

希望売却額を買い手に提示する際は、その希望売却額となる根拠を示す資料やデータを提示する必要があります。
また、買い手の想定した売却額よりも希望売却額が高ければ、買い手はその根拠を知りたくなり、そこで提示できる根拠となるデータも必要となります。

希望売却額の根拠が薄く、売り手の加算が大きすぎれば、売却額を上げるどころか交渉の余地がないとみなされて交渉が決裂することも珍しくありません。

売却価格のより詳細な決定方法についてはこちらの記事を参考にしてみてください。

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飲食店居抜き売却時の注意点3選

飲食店を居抜きで売ろうとする際に特に注意すべきポイントは以下の3つです。

  • リース物品は返却する
  • 設備の不具合は事前に伝える
  • 居抜き売却に強い業者に依頼する

以下詳しく見ていきましょう。

リース物品は返却する

店舗の備品が売主の所有物ではなくリース物品だった場合、それは返却する必要があります。
リース会社への支払いが発生する場合は、支払いを全て済ませてから居抜き売却を進めていきましょう。

設備の不具合は事前に伝える

設備の不具合がある場合は事前に業者に伝えておきましょう。
不備を伝えないまま買い手に渡してしまうと、後から賠償請求が発生したり、最悪の場合契約解除をお願いされたりします。
また事実と異なる内容を伝えた場合、売却価格が減少してしまう可能性もあるので注意してください。

居抜き売却に強い業者に依頼する

どんなに条件の良い店舗であったとしても、依頼する業者が適当だと売り手側が損をしてしまいます。業者の選定は慎重に行いましょう。

飲食店の売却 まとめ

昨今日本ではM&Aが活発になっており、それは飲食業界も例外ではありません。

そんな飲食業界において、売却をしようとするなら、早めに準備をしておくことが大切です。今すぐにする気がなかったとしても、早め早めに情報を集めておいて損はないと言えるでしょう。

M&Aナビは、売り手・買い手ともにM&Aにかかる手数料などを完全無料でご利用いただけます。買い手となりうる企業が数多く登録されており、成約までの期間が短いのも特徴です。ぜひご活用ください。

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