山形県のM&A・事業承継を解説。会社売却事例も含めてご紹介

2021年03月08日

山形は東北の日本海沿いにある県で、温泉やスキーなどで有名な県です。
山々に囲まれた県ですが、東京から新幹線1本で3時間弱の距離にあり、また山形県内に空港もあるので飛行機でもアクセス可能です。

産業で見ると、山形は製造業が県内経済を牽引しています。一方で、後継者不足に悩む経営者が多いのも事実です。
とくに、70代や80代以上の高齢になるほど、後継者が見つからない問題に頭を悩ませる経営者は多くなっています。

そこでこの記事では、山形で会社を経営する方に向けて、M&Aの特徴やおもな産業、M&Aの事例について紹介します。

山形の産業の特徴

地域によって産業の特徴は異なり、買収や合併に影響をおよぼすこともあります。そこで、山形の産業の特徴について見ていきましょう。

電子部品やデバイスを中心に製造業が盛ん

山形県では製造業が盛んです。

実際に平成29年度の山形県産業構成比見てみると、一番割合の大きい産業は「製造業」で、26.1%でした。
とくに「電子部品・デバイス(6.8%)」や「はん用・生産用・業務用機械(3.7%)」「食料品(3.0%)」が、製造業の中でも大きな割合を占めています。加えて「電子部品・デバイス」は、なんと対前年度比+32.3%と、数字を大きく伸ばしています。

また、県民総生産(名目)は4 兆 2,670 億円で、前年度比+5.4%の伸びです。

県内総生産を牽引するおもな理由は、やはり製造業です。
県内総生産を製造業に絞って見たときに、その額は 1 兆1,126 億円で、対前年度増加率は17.7%と大きく伸ばしているのです。

ここまで山形の製造業が強い理由には、古い歴史が関係しています。
山形の製造業の歴史は、平安時代の「山形鋳物」からはじまります。鋳物の技術が発達してきた山形では、その技術から派生し、農工具や自動車部品、ミシン技術が格段に進歩してきました。
この950年以上の長い歴史で培われてきた製造業の技術が、現代の電子部品や農業機械などの製造業に活かされているのです。

山形市や鶴岡市などが県内経済を牽引

山形県という大きな括りではなく、市町村の単位で山形の産業を見ていきましょう。

山形県の経済を大きく支える市町村は、「山形市」「鶴岡市」「東根市」です。
実際に、平成29年度における市町村別の総生産(名目)を見てみると、金額が一番大きいのは「山形市(9,884億円)」で、「鶴岡市(5,600億円)」「酒田市(4,221億円)」とつづきます。

また、平成29年度の総生産の伸び率を市町村別に見てみると、1番伸び率が高いのは「東根市(+24.3%)」で、2位「鶴岡市(+12.4%)」です。ここでもやはり、東根市と鶴岡市の総生産を支えるのは製造業です。

さらに、別の角度からも見てみましょう。
市町村別における県民の所得を見てみると、1位は「東根市(355.6 万円)」で、2位「山形市(328.3 万円)」でした。

このように、山形市や鶴岡市、東根市を中心に、製造業がけん引役となり県内の経済を支えているのです。

山形のM&Aの特徴

地域によって産業に違いがあるように、M&Aの事情も都道府県によって異なります。そこで、山形県のM&Aの特徴について見ていきましょう。

80代以降の経営者で後継者不足が顕著

山形県は全国と同様、後継者不足に悩む企業が増えています。とくに山形では、80代以降の経営者で後継者不足に悩む方が多い傾向です。

実際に2018年度の帝国データバンクの調査によると、企業の後継者不在率は62.7%で、その数は1,501社にもおよびました。

また、後継者不足に悩む経営者を年代別で見てみると、とくに事業承継が必要になってくる「70代」や「80代以降」で後継ぎが見つからない深刻な状況です。70代や80年以降の年齢層で、実に4割が後継者不足に悩まされているのです。

とくに80代以降の経営者が深刻で、後継者不在率は全国平均よりも9.4%以上も上回っています。
このように山形では、経営者が80代以降の高齢になってくるほど、後継者が見つからない問題に直面しています。

山形県事業承継ネットワークの構築

山形では、県内の事業承継を支援する目的で「山形県事業承継ネットワーク」が構築されています。後継者不足や事業承継に悩みのある中小企業をサポートする目的で、設立されました。

平成30年10月に、国の推進のもとネットワークが構築されます。具体的には、山形県と、地域の商工会や金融機関などが提携して、ネットワークができあがっています。

山形県事業承継ネットワークの最大の特徴が、専門家や金融機関と連携している点です。
事業承継のノウハウがなく困難な案件を抱える中小企業に向けて、事業承継ネットワークが専門家を派遣することで支援します。
また金融機関とも連携し、コベナンツ付き融資や、事業承継特別保証付き融資(経営者やその家族が連帯保証人にする必要がない融資)も実施しています。

このように、山形県が主導となって、県内の後継者不足や事業承継の悩みを解決するべく動いているのです。

山形で実際に行われたM&Aの事例

山形県で実際に行われたM&Aの事例について、2つ見ていきましょう。
機械商社が洗浄機メーカーを買収

1つ目は、機械商社が山形県の洗浄機メーカーの全株式を取得し子会社化することで、顧客への提案力を強化した事例です。

具体的には、機械商社のマルカキカイは、山形の洗浄機メーカーである管製作所(天童市)を買収します。
管製作所は、金属を加工したあとに出る「金属のかす」を、高圧の水できれいに取り除く洗浄機づくりを得意としていました。
一方でマルカキカイは、管製作所の洗浄機の技術や生産ラインを取り込むことで、顧客への販売に幅をもたせられると考えます。
実は、両社は20年以上の取引があることから、今回の買収にいたっています。

このように、M&Aで他社の完成された技術を取り込むことで、1からつくり上げるよりも簡単な方法で、顧客への販売力や提案力を強化できた事例です。

山形県内の旅館の間で経営承継

2つ目の山形で行われたM&Aの事例は、同じ県内にある旅館の間での経営承継です。

具体的には、上山市にある旅館などを経営する古窯(こよう)グループが、同県内の老舗旅館「萬国屋」を買収します。
老舗旅館の萬国屋は、あつみ温泉で創業300年以上つづく老舗旅館です。しかし萬国屋では、多額の設備投資で債務が増加しており、経営難に陥っていました。そのような中、フィデアグループ(金融持株会社)が萬国屋の債権21億円の放棄を発表します。

そこに、古窯が萬国屋に目をつけます。
「山形プリン」や旅館「おやど 森の音」など、複数の事業をもつ古窯グループは、同程度の旅館規模をほこる萬国屋を買収(買収額は未公表)。古窯の専務が萬国屋の社長に就任し、経営再建を図ります。

このように、経営に苦しむ企業も、他社にとってはチャンスとなり得ることもあります。M&Aによってポテンシャルのある事業を引き受けることで経営再建を図り、収益を伸ばしていくケースもあるのです。

まとめ

今回は、山形県のM&Aの特徴、山形県のおもな産業についてご紹介しました。山形県ならではの特徴を感じていただけたでしょうか?

山形では製造業が強く、県内の経済を支えています。一方でM&Aの視点から見てみると、後継者不足に悩まされる企業も多く、県も総出で対策に乗り出していることがわかりました。

山形県の会社を売却しようと検討している方は、ぜひお気軽にM&Aナビにご相談くださいませ。M&Aナビは、厳選された案件のみを掲載している掲載成約率トップクラスのM&Aマッチングプラットフォームです。

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