大分県のM&A・事業承継の特徴について解説します

2022年03月14日

温泉をはじめとした観光業が盛んなイメージのある大分県。
しかし、旅館や飲食店の後継者が不足しているであろうことは容易に想像できます。

また、大分県では観光業の他に製造業が盛んで、九州の大都市福岡をも上回る分野が多数あります。
本記事では、大分におけるM&Aの特徴や動向を見ていきましょう。

大分の産業の特徴

平成29年度 大分県県民経済計算によると、大分県のGDPは約4兆5,100億円です。
同データの経済活動別構成比を見てみると、製造業が20.7%、卸売・小売業が13.9%、不動産業が11.3%と続きます。

また、国勢調査による大分県の産業別就業者の割合を見てみると、卸売・小売業が16.23%、医療・福祉が13.40%と続きます。
第3次産業の生産額と就業者数が多く、平成29年度までは総生産が5年連続増と堅調でした。一方で割合が多い分、新型コロナウィルスの影響でサービス業が打撃を受ける部分も大きいでしょう。

バランスのよい産業

大分県には鉄鋼や石油、科学など幅広い分野の産業がバランスよく分布しています。
製造品出荷額は福岡県についで九州2位であり、九州でも有力な産業が集まっているといえます。

製造業がさかんで、化学工業製品・石油、石炭製品・非鉄金属・業務用機械器具・情報通信機械器具の分野では九州でそれぞれ第1位です。

一方で商業については、事業所数、就業者数ともに減少が続いています。

自然豊かで観光業が盛ん

大分県は日本屈指の温泉地で、その湧出量と温泉数は世界一です。

名物の温泉があることから、宿泊や飲食店、観光バスといったサービス業が盛んです。温泉の他にも六郷満山がある宇佐・国東地域、1700m級のくじゅう連山があるやまなみ地域など豊かな自然があります。

大分県100の指標(令和2年9月版)によると、人口100万人あたりのホテル・旅館施設数は山梨、長野、福井に注いで4位です。このように、観光に関連した産業は盛んであることがわかります。
一方で、強みであった観光業ですが、インバウンドの消滅と老舗旅館などの後継者不足が今後の課題です。

大分のM&Aの特徴

地域によってM&Aの特徴があり、事業承継や買収などに影響をおよぼすこともあります。そこで、ここからは大分のM&Aの特徴について見てみましょう。

事業所数は全国で34位

大分は全国で見ても事業所数は少なく、加えてM&Aの計画は進んでいない面があります。

実際に、民営事業所数は全国で34位と、あまり高い順位ではありません。
また、大分県に本店登記のある上場企業を調査したところ、大分銀行、豊和銀行をはじめとして9社ありました。
さらに、帝国データバンクの事業承継に関する大分県企業の意識調査(2020年)によると、企業の65.7%が事業承継を経営上の問題と認識しているものの、事業承継の計画を進めている企業は19.7%しかありません。

このように、上場している企業やそもそも事業所数が少ないものの、地域に根ざした企業で、事業の成長鈍化や後継者不足でM&Aを考えている老舗を探すチャンスがあります。

「休廃業・解散」が全国平均より多い大分県

大分の休廃業数は、全国平均よりも多い傾向にあります。

実際に、2019年の大分の「休廃業・解散」は、倒産件数(35件)の8.3倍という数値が出ています。これは、過去10年で最も高い数値です。

全国と比較しても同数値が2.8倍であることを考えると、大分県の「休廃業・解散」は非常に多い件数なのです。

大分の休廃業が多い理由として、大分県の企業の代表者は70代である割合が38.2%と高いことが挙げられます。「休廃業・解散」をおこなうピークの年代が60代から70代にシフトしていることから、事業を承継できないまま存続が難しくなったケースが多いのです。

また、「休廃業・解散」を業種別に見ると、意外にも建設業が7業種中1位で30.0%を占めます。地元の建設業者や工務店はこうした厳しい状況が続いていますが、建設業は生活に必要なインフラのため買収、売却のチャンスはあることが考えられます。

公的機関のサポートが充実

後継者不足、休廃業・解散が多い問題を解決するため、大分の自治体や金融機関が事業承継やM&Aをサポートする体制が整えられています。

ここからは、大分のおもなM&Aのサポートセンターについて紹介します。

大分県事業承継ネットワーク

28の機関や団体が参画しており、公的支援機関や県・市町村などの自治体とともに、専門的な支援者と連携して中小企業の事業承継の支援にあたっています。

https://www.oita-shoukei.org/

大分県事業引継ぎ支援センター

「産業競争力強化法」にもとづいて、大分県商工会連合会が九州経済産業局から委託を受けて設置された公的な相談窓口です。
親族内継承だけでなく、第三者継承すなわちM&Aの助言や情報提供も行っています。

https://hikitsugi.oita-shokokai.or.jp/

大分県よろず支援拠点

名前の通り、中小企業の経営に関するあらゆる悩みの相談と支援を行っています。現在22名の専門家が在籍しており、経営戦略のプロも多数所属。「事業を継承するか迷っている」という段階でも相談しやすそうです。

https://www.yorozu-oita.com/

公益財団法人 大分県産業創造機構

中小企業からのさまざまな経営相談に必要に応じて、外部のアドバイザーや他の中小企業支援機関などとも連携するなど総合的に対応してくれます。より高度・専門的な課題については、適切なアドバイザーの派遣もおこなっています。

http://www.columbus.or.jp/index.php

大分のM&Aまとめ

今回は、大分県のM&Aの特徴、大分県のおもな産業についてご紹介しました。大分県ならではの特徴を感じていただけたでしょうか?

永冨調剤薬局や株式会社菊家の事例のように、長年地元に根ざした製品やネットワークを活かして、さらに事業の拡大や業務提携を図るためにM&Aに至るケースは少なくありません。

大分県の会社を売却しようと検討している方は、ぜひぜひM&Aナビをご活用ください。

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